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文明誕生の歩みと哲学から天文、古典的科学と現代物理への進展史

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史実  コペルニクス  ケプラー  ガリレオ  ニュートン  マクスウェル  アインシュタイン  ホーキング  Black Hole  光について  統一理論  量子コンピューター  情報処理  オイラー  フェルマー  誕生|永眠

 

・年・内 容名 称タグ解 説
補 足、 MEMO

800年頃代数と方程式の記号を使った 解記法を創出アル フワーリズミー
al-Khuwārizmī
数学ペルシア人数学者が、それまでの文章代数計算から現在の記述法、“+、−、=” 等の記号方程式を確立。“アルゴリズム”はラテン語版の彼の名に由来。インドの“0”を表す記号が中東で使われ始める。

1154年最初の機械時計を製作シリアのダマカス技術

1202年“算盤の書” 発行レオナルド フィボナッチ数学0~9 の数字と桁の値を使用した計算法を提唱。インドのアラビア数字をヨーロッパに導入した。

1637年“方法序説”を公刊
“我思う,ゆえに我あり” と説く、解析幾何学の基礎となる座標系をフェルマーとの文通を交え新たに定義し、 代数と幾何学を結びつけた
ルネ デカルト
(41歳)
René Descartes
哲学,
数学
第4部で “全てを疑おうとしても、そこに疑問を抱く自分だけは絶対に疑い様が無い”という命題 “我思う、ゆえに我あり” (Cogito ergo sum) を説いた。第5部で、宗教裁判で異端となる懸念で公表を控えていた“世界論”(宇宙論) の内容を略述。全て事象は原理に由来するとし、心臓も機械ポンプだと言った。神を無限な実体として世界の根底に設定、精神と身体という2つの有限を立てた。宇宙を原理構造的に解釈し、新設の解析幾何学の直交座標系(デカルト座標) によって、惑星軌道を幾何的に捕えた。初版は、宗教裁判を恐れ、偽名で発行。
後の近代哲学の起点、科学進展の鍵とされた。

1640年手回し式計算機 パスカリーヌ (歯車式演算装置)を作成し父親に授けたブレーズ パスカル (17歳)
Blaise Pascal
技術原理的に計算機の可能性を実証しコンピューターの概念を多数導入、その後の計算機の発展に大きな影響を与えた。史上初の機械式計算機の構想、設計、製作を行い、1642年に完成し加減算の計算機を発明した。

1666年“結合法論”の出版ゴットフリート ヴィルヘルム ライプニッツ (20歳)数学後の記号論理学、形式言語で使われる、記号集合を数論等に用いる事を考案。

1679年2進計算法を 完成させるライプニッツ (33歳)数学on, off, 2つの状態からの計算理論の基礎となる。

1703年(18世紀)2進法の 研究を 進めるゴットフリート ヴィルヘルム ライプニッツ (57歳)
Gottfried Wilhelm Leibniz
数学イエズス会宣教師ブーヴェから送られた六十四卦を配列した先天図に、自らが編み出していた2進法の計算術があることを見いだした。中国やインドに紀元前からあった2進法を 数学的に確立させた。
1697年に記した手紙に2進法の記述がある。

1707 ~ 1783年バーゼル問題を解決し解析学、微積分の洗練、級数、連分数、近似計算、特殊関数、微分方程式、多重積分、偏微分法、等々に実績を残すレオンハルト オイラー
Leonhard Euler
数学オイラーの定数、フェルマーの小定理の拡張、オイラーのφ関数、ゼータ関数、数論等、大量の業績や公式を残し、絶大な影響を広めた。息をする様に計算をする等の評判も有ったが、かなり目が悪く、むしろ気が散らず効率的とも自称した。1760年代までニュートン力学を容認せず、エーテル理論に固執し、その後万有引力理論を、幾何学的表現から近代的解析学に修正した。残した論文は人類最多の8百以上と言われ、彼が決めた数学記号も多い。

1803年初の“二重スリット実験” を行うトマス ヤング量子初の二重スリット実験によっての波動性を示す。の干渉縞を再発見した。

1821年
(19世紀)
磁気が羅針盤を回す逆の現象、電磁気回転を実証マイケル ファラデー
Michael Faraday
電磁気実験により、後のモーターとなる電動機の原理を導き、電気から初めて動力を生み出した。1791年 ファラデー、ロンドンで誕生。
19世紀で最も傑出した実験家となって行く。

1831年電磁誘導 を発見マイケル ファラデー
Michael Faraday
電磁気動く磁石が電流を誘導する事に気付く。変圧器やダイナモの基礎に。発電機、電気磁石の原理を導く。ファラデーは、正規教育の大半を受けなかった。
当年、ジェームズ クラーク マクスウェル誕生。

1832年電気化学の法則を定式化マイケル ファラデー

1843年熱と力学的仕事の等価性、
実験的に熱の仕事等量を初めて示し“ジュールの法則”を発見
ジェームズ プレスコット ジュール
James Prescott Joule
熱力学,
物理
電磁石の引力は、電流の2乗に比例する事を発見。また水に入れた導線のコイルを重りで回転させ誘導電流を流した時の、水の温度上昇の測定の実験から。電流からの熱量は、流した電流の2乗と、導体の電気抵抗に比例することを発見した。一方この熱はどこから来たのか原理構造の疑問に、実験全体の各要素の温度変化を(当時の)精密測定し、熱はコイルから移動して来たのではなく、導線で発生した事が示された。
多様な実験が、後に熱力学第一法則に繋がった。

1845年偏光現象と磁場の影響 を発見マイケル ファラデー電磁気偏光が磁場に影響を与える関係性を観測。幾度の実験の末、電気と磁気との関係を導く。

1847年“エネルギー保存の法則”
熱力学の第1法則を確立
ヘルマン ルートヴィヒ フェルディナント フォン ヘルムホルツ熱力学ジュールが行ってきた熱の仕事当量の実験を基に、熱力学の第一法則、エネルギー保存の法則を導く。後にアインシュタインが導く質量とエネルギーの等価性から、質量も含めた総量が保持される。

1848年絶対零度を発見ウィリアム トムソン熱力学絶対温度目盛を導入。

1854年絶対温度(K:ケルビン) を定義ウィリアム トムソン熱力学カルノーの関数に基づき定義。 単位は"K"。当年 and, or, not,等の演算、ブール代数 提唱。

1854年エントロピーと呼ぶ事になる 状態関数の概念を提示ルドルフ クラウジウス
Rudolf Julius Emmanuel Clausius
熱力学後にエントロピーと呼ばれる状態関数を導出。 熱力学の2篇目の論文を発表。物質が、例えば氷より、水蒸気の方がエントロピーが高い等と言われ、値は非可逆的に増大する。

1861年論文 “物理的な力線について” を発表し、 は電磁気と 双対的な事象の側面 と総括ジェームズ クラーク マクスウェル
James Clerk Maxwell
物理,
電磁気
エーテルに渦流が満たし、間の小さな歯車的構造が力線に沿い整列した力学モデルを提案し、正確なアンペールの法則を初めて導く。さらにエーテルを弾性体とし、電気と磁気の相互作用の波の伝播速度を光速度と導き、光と電磁気は双対的だと導いた。当時、実験検証の無い要素も合わせ、理論を組み上げた。
光の三原色の各フィルター別の写真を重ね、史上初のカラー写真の撮影にマクスウェルが成功。
1867年に、ファラデー永眠。

1865年論文 “電磁場の 動的理論”で
“マクスウェルの方程式”を発表
ジェームズ クラーク マクスウェル
James Clerk Maxwell
電磁気,
物理
電磁気に関する3つ目の論文で電磁波という用語を使い、電気と磁気と運動の相関を説いた。ここでは、エーテル、渦流、歯車等の未観測の要素を取り省き、ラグランジュ力学(最小作用の原理)で記述された。

1873年電気磁気論の 総括を出版
4つの方程式 を提唱
“マクスウェルの悪魔”を提示
ジェームズ クラーク マクスウェル
James Clerk Maxwell
電磁気,
熱力学
クラウジウスが提唱した熱力学の第二法則、“エントロピーの増大”に対する疑問、減少可能なパラドックスを示した思考実験“マクスウェルの悪魔”を提唱。均一温度の並ぶ2部屋に横断する小穴の扉が有り 高速運動粒子が来た時のみ扉を開ける悪魔が、物理的運動なしに、片側の温度を下げ続ける思考実験。

1881年“マイケルソン・モーリーの実験”を数度行い始めるアルバート マイケルソン
エドワード ウィリアムズ モーリー
物理地球の自公転に対する角度や、観測者の運動状態等によらず変化の無い光速度不変の原理を導く。例外的に光速度には、ニュートンの運動方程式が通らないかの様な計測結果を、幾度の実験が示した。

1887年誘導電流機の特許をとるニコラ テスラ技術当年、ダンロップが空気入りゴムタイヤを開発。

1890年パンチカードシステム導入ハーマン ホレリス技術パンチカード式統計機械を国勢調査に利用。歯車式に代わり、電気信号を計算機を 初利用。

1895年真空管からの陰極線の実験と写真乾板から、X線を発見ヴィルヘルム コンラート レントゲン量子様々な原子と真空管からの陰極線の実験にて、側の写真乾板が感光。陰極線以外の未知の線種を発見。未知を示す代数Xを名に当てた。 後の科学文明に広く活用。
当年、マルコーニが無線電信を発明。

・年・内 容人 名タグ解 説
補 足、 MEMO

1905年
(20世紀)
光量子仮説 を提唱
光電効果の原理構造を導く
アルベルト アインシュタイン (26歳)
Albert Einstein
アルバート アインシュタイン
量子(炬燵で日焼けは不可能等) 光電効果の原理説明からのエネルギーは、無限に滑らかな変数ではなく、断続的、解離的、量子的値のみをとる原理を提示。の実像は波動説と粒子説間での論争だったが、 プランクの量子仮説を取り入れ、波と粒の双対的な量子だと示し、量子論の 土台となった。  3月。

1911年超伝導の発見ヘイケ カーメルリング オンネス物理液体ヘリウムで極低温化した水銀で観察。アインシュタインが第1回ソルベイ会議に参加。

1925年量子現象の“ボース・アインシュタイン凝縮”を予言サティエンドラ ナート ボース
アルベルト アインシュタイン (46歳)
量子後に一部の量子コンピュータの原理にも使われる。物質波(ド・ブロイ波)を支持。

1926年行列力学を提唱ヴェルナー ハイゼンベルク
Werner Karl Heisenberg
量子古典的な物理描像を捨て、ハイゼンベルク描像で行列表示した量子論の理論形式。1925年に初公開。ハイゼンベルク力学、マトリクス力学 とも言う。
当年、大正天皇死去、昭和と改元。

1926年波動力学を提唱エルヴィン シュレーディンガー量子シュレーディンガーの波動方程式を提唱。物質波をもとにした、量子論の一つの理論形式。
行列力学と数学的に等価な事も導いた。

1927年“不確定性原理” を発表ヴェルナー ハイゼンベルク量子同時の位置と運動量の厳密測定は‘原理的に不可能’。この年、ガーマーにより電子の波動性を 確認。

1929年マクスウェルの悪魔(熱力学的矛盾)の一次的撃退法 を示すレオ シラード
Leo Szilard
熱力学シラードのエンジンと呼ぶ粒子を1つ毎に扱う理論模型で、観測には必ず1つ以上の光子を当てる必要があり、そこでエントロピー増大が必要だとした。これは限定的な回答でしかなかったが、 熱力学を発展させた。

1933年超伝導に関する“マイスナー効果”を発見フリッツ ヴァルター マイスナー
ローベルト オクセンフェルト
物理,
量子
超伝導体に磁場を向けると超伝導体内部の磁界が 0に保たれ、外からの磁場を跳ね返す反磁性的現象。超伝導体に上から近づけた磁石は、隙間を空けて浮く完全反磁性を示す。

1936年計算可能な数について、 決定問題への応用にて
“チューリングマシン”提唱
アラン チューリング
エミール レオン ポスト
熱力学軸が無限に長いテープ上を移動し、情報を読み込み、メモリに記憶、書き込むモデル。計算機の原理構造を数学的に定義した計算模型。ある論理式が回答可能かを事前判別する方法は‘原理的に無い’と提示。
アロンゾ チャーチが、アルゴリズム を定義。

1943年量子電磁力学 に対する 超多時間理論 を提示朝永振一郎量子初期の量子論では全体で一つの時間だったが、場の量子論では、それぞれに違う時間軸を割りふったこれにより量子電磁力学での因果律が破れていた問題を回避。

1948年トランジスタを発明ウィリアム ショックレー
ウォルター ブラッテン
ジョン バーディーン
技術ベル研究所で真空管に代わる増幅素子の開発を指示され、点接触型と接合型トランジスタを研究開発。湯川秀樹が量子の最小単位が体積 0の点でない一定領域な非局所場の理論を提示。空の“素領域場の理論”に進展。
後にループ量子重力理論へ。

1950年“チューリングテスト”を提示アラン チューリング
Alan Mathison Turing
哲学,
技術
思考実験で、本体を隠した機械と交流し知能を認知した時、そこに“意識”が有ると 言えるかを考察。人の頭脳の原理も未知で、隠した機械と 同等か?
人工知能(AI) を開拓。

1961年マクスウェルの悪魔の矛盾 を退治、計算に必要な最小エネルギーについてロルフ ランダウアー
Rolf Landauer
熱力学,
物理,
量子
コンピュータ記憶消去は非可逆でエントロピー拡大が必須と示し、情報処理は物理法則にしたがい物理的に許せない計算原理は不可能と提示。マクスウェルの悪魔の記憶の中でエントロピーが増大する事を示した。
当年、ガガーリンが人類初、地球周回軌道へ。

1964年クオークモデルの提唱マレー ゲルマン、ジョージ ツヴァイク、ユヴァル ネーマン量子各独自にハドロン(複合粒子) 内部の素粒子構造としてクォーク模型を提示。当年、BASIC言語のプログラムを初実行。
ピーター ウェア ヒッグスがヒッグス機構 を提示。

1971年ヤン・ミルズ理論へ
‘くりこみ理論’ 適応に成功
ヘーラルト トホーフト
マルティヌス ヴェルトマン
量子,
物理
量子色力学進展の鍵となる。インテル社が初のマイクロプロセッサーを発表。

1973年可逆でエントロピー消費 (増大) 不用な測定法を提示チャールズ ヘンリー ベネット
ロルフ ランダウアー
熱力学,
物理
任意の計算が、熱力学的に可逆(時間対称的)な装置で実現できる構造を、理論的に示した。ランダウアーが示した(上記1961年) マクスウェルの悪魔の退治法を進展させ、真去った。

1981年量子コンピュータの指数関数的高速性を予想リチャード フィリップス ファインマン量子,
物理
物理現象の真に厳密なシミュレートは、古典的計算機では無理で、量子的計算が必要だと示した。量子計算での問題点や、克復法を考察。
当年、スペースシャトルを初打ち上げ。

1985年量子チューリングマシンを定義し、量子現象を普遍的にシミュレート可能だと証明デイヴィッド ドイチュ
David Deutsch
量子,
物理,
熱力学
学生時代に多世界解釈を証明する思考実験で、計測器を可逆にたどる模型を提案。それを当年、量子力学的原理での計算の“量子計算模型”として再定義。計算量理論に有益な原理を、物理学用語で記述された論文で、演算対象も想定が弱く当初は、物理学者にも計算学者からも、 注目され辛かった。

1994年量子コンピューターでのショアのアルゴリズムを提示ピーター ショア
Peter Shor
数学,
量子
素因数分解を桁数が増えても単に比例的な時間で計算可能な量子アルゴリズムを提示。反響を呼んだ。ヴァジラーニ等提唱の“量子フーリエ変換” 等を基軸に組み上げた。

1996年初のクローン羊、ドリー誕生ロスリン研究所医学スコットランドで初のクローン哺乳類、羊のドリーが産まれる。AppleがNeXTを買収し、Steve Jobsが 復帰。

2012年不確定性原理の破れの補正を加えた“小澤の不等式”を実験で実証小澤正直量子2003年発表の小澤の不等式での不確定性原理の破れを実証。元々の位置の観測誤差と運動の乱れ、プランク定数の3要素に、位置と運動の量子ゆらぎを追加。

・年・内 容人 名タグ解 説
補 足、 MEMO

・量子力学関係の、年表や解説の参考、出典ソースです。

                 

・数学、情報史関係の、年表や解説の参考、出典ソースです。