◀︎ http://pocket.ebo-shi.com/physics/history/
文明誕生の歩みと哲学から天文、古典的科学と現代物理への進展史
Computer
・年・ | 内 容 | 名 称 | タグ | 解 説 | 補 足、 MEMO |
800年頃 | 代数と方程式の記号を使った | アル フワーリズミー al-Khuwārizmī | 数学 | ペルシア人数学者が、それまでの文章代数計算から現在の記述法、“+、−、=” 等の記号方程式を確 | “アルゴリズム”はラテン語版の彼の名に由来。インドの“0”を表す記号が中東で使われ始める。 |
1154年 | 最初の機械時計を製作 | シリアのダマカス | 技術 |
1202年 | “算盤の書” 発行 | レオナルド フィボナッチ | 数学 | 0~9 の数字と桁の値を使用した計算法を提 | インドのアラビア数字をヨーロッパに導入した。 |
1637年 | “方法序説”を公刊 “我思う,ゆえに我あり” と説く、解析幾何学の基礎となる座標系をフェルマーとの文通を交え新たに定義し、 | ルネ デカルト (41歳) René Descartes | 哲学, 数学 | 第4部で “全てを疑おうとしても、そこに疑問を抱く自分だけは絶対に疑い様が無い”という命題 “我思う、ゆえに我あり” (Cogito ergo sum) を説いた。第5部で、宗教裁判で異端となる懸念で公表を控えていた“世界論”(宇宙論) の内容を略述。全て事象は原理に由来するとし、心臓も機械ポンプだと言った。 | 神を無限な実体として世界の根底に設定、精神と身体という2つの有限を立てた。宇宙を原理構造的に解釈し、新設の解析幾何学の直交座標系(デカルト座標) によって、惑星軌道を幾何的に捕えた。初版は、宗教裁判を恐れ、偽名で発行。 後の近代哲学の起点、科学進展の鍵とされた。 |
1666年 | “結合法論”の出版 | ゴットフリート ヴィルヘルム ライプニッツ | 数学 | 後の記号論理学、形式言語で使われる、記号集合を数論等に用いる事を考案。 |
1679年 | 2進計算法を | ライプニッツ | 数学 | on, off, 2つの状態からの計算理論の基礎となる。 |
1703年(18世紀) | 2進法の | ゴットフリート ヴィルヘルム ライプニッツ Gottfried Wilhelm Leibniz | 数学 | イエズス会宣教師ブーヴェから送られた六十四卦を配列した先天図に、自らが編み出していた2進法の計算術があることを見いだした。 | 中国やインドに紀元前からあった2進法を 1697年に記した手紙に2進法の記述がある。 |
1707 ~ 1783年 | バーゼル問題を解決し解析学、微積分の洗練、級数、連分数、近似計算、特殊関数、微分方程式、多重積分、偏微分法、等々に実績を残す | レオンハルト オイラー Leonhard Euler | 数学 | オイラーの定数、フェルマーの小定理の拡張、オイラーのφ関数、ゼータ関数、数論等、大量の業績や公式を残し、絶大な影響を広めた。息をする様に計算をする等の評判も有ったが、かなり目が悪く、むしろ気が散らず効率的とも自称した。 | 1760年代までニュートン力学を容認せず、エーテル理論に固執し、その後万有引力理論を、幾何学的表現から近代的解析学に修正した。残した論文は人類最多の8百以上と言われ、彼が決めた数学記号も多い。 |
1821年 (19世紀) | 磁気が羅針盤を回す逆の現象、電 | マイケル ファラデー Michael Faraday | 電磁気 | 実験により、後のモーターとなる電動機の原理を導き、電気から初めて動力を生み出した。 | 1791年 ファラデー、ロ 19世紀で最も傑出した実験家となって行く。 |
1831年 | 電磁誘導 を発見 | マイケル ファラデー Michael Faraday | 電磁気 | 動く磁石が電流を誘導する事に気付く。変圧器やダイナモの基礎に。発電機、電気磁石の原理を導く。 | ファラデーは、正規教育の大半を受けなかった。 当年、ジェームズ クラーク マクスウェル誕 |
1832年 | 電気化学の法則を定式化 | マイケル ファラデー |
1843年 | 熱と力学的仕事の等価性、 実験的に熱の仕事等量を初めて示し“ジュールの法則”を発見 | ジェームズ プレスコット ジュール James Prescott Joule | 熱力学, 物理 | 電磁石の引力は、電流の2乗に比例する事を発見。また水に入れた導線のコイルを重りで回転させ誘導電流を流した時の、水の温度上昇の測定の実験から。電流からの熱量は、流した電流の2乗と、導体の電気抵抗に比例することを発見した。 | 一方この熱はどこから来たのか原理構造の疑問に、実験全体の各要素の温度変化を(当時の)精密測定し、熱はコイルから移動して来たのではなく、導線で発生した事が示された。 多様な実験が、後に熱力学第一法則に繋がった。 |
1848年 | 絶対零度を発見 | ウィリアム トムソン | 熱力学 | 絶対温度目盛を導 |
1854年 | 絶対温度(K:ケルビン) | ウィリアム トムソン | 熱力学 | カルノーの関数に基づき定義。 | 当年 and, or, not,等の演算、ブール代数 |
1854年 | エントロピーと呼ぶ事になる | ルドルフ クラウジウス Rudolf Julius Emmanuel Clausius | 熱力学 | 後にエントロピーと呼ばれる状態関数を導出。 熱 | 物質が、例えば氷より、水蒸気の方がエントロピーが高い等と言われ、値は非可逆的に増大する。 |
1881年 | “マイケルソン・モーリーの実験”を数度行い始める | アルバート マイケルソン エドワード ウィリアムズ モーリー | 物理 | 地球の自公転に対する角度や、観測者の運動状態等によらず変化の無い光速度不変の原理を導く。 | 例外的に光速度には、ニュートンの運動方程式が通らないかの様な計測結果を、幾度の実験が示した。 |
1887年 | 誘導電流機の特許をとる | ニコラ テスラ | 技術 | 当年、ダンロップが空気入りゴムタイヤを開発。 |
1890年 | パンチカードシステム導入 | ハーマン ホレリス | 技術 | パンチカード式統計機械を国勢調査に利 | 歯車式に代わり、電気信号を計算機を |
1895年 | 真空管からの陰極線の実験と写真乾板から、X線を発見 | ヴィルヘルム コンラート レントゲン | 量子 | 様々な原子と真空管からの陰極線の実験にて、側の写真乾板が感光。陰極線以外の未知の線種を発 | 未知を示す代数Xを名に当てた。 後の科学文明に広く活用。 当年、マルコーニが無線電信を発明。 |
・年・ | 内 容 | 人 名 | タグ | 解 説 | 補 足、 MEMO |
1905年 (20世紀) | 光量子仮説 光電効果の原理構造を導く | アルベルト アインシュタイン Albert Einstein アルバート アインシュタイン | 量子 | (炬燵で日焼けは不可能等) 光電効果の原理説明から光のエネルギーは、無限に滑らかな変数ではなく、断続的、解離的、量子的値のみをとる原理を提示。 | 光の実像は波動説と粒子説間での論争だったが、 プランクの量子仮説を取り入れ、波と粒の双対的な量子だと示し、量子論の |
1925年 | 量子現象の“ボース・アインシュタイン凝縮”を予言 | サティエンドラ ナート ボース アルベルト アインシュタイン | 量子 | 後に一部の量子コンピュータの原理にも使われる。 | 物質波(ド・ブロイ波)を支持。 |
1926年 | 行列力学を提唱 | ヴェルナー ハイゼンベルク Werner Karl Heisenberg | 量子 | 古典的な物理描像を捨て、ハイゼンベルク描像で行列表示した量子論の理論形式。1925年に初公開。 | ハイゼンベルク力学、マトリクス力学 当年、大正天皇死去、昭和と改元。 |
1926年 | 波動力学を提唱 | エルヴィン シュレーディンガー | 量子 | シュレーディンガーの波動方程式を提 | 物質波をもとにした、量子論の一つの理論形式。 行列力学と数学的に等価な事も導いた。 |
1927年 | “不確定性原理” を発表 | ヴェルナー ハイゼンベルク | 量子 | 同時の位置と運動量の厳密測定は‘原理的に不可能’。 | この年、ガーマーにより電子の波動性を |
1936年 | 計算可能な数について、 “チューリングマシン”提唱 | アラン チューリング エミール レオン ポスト | 熱力学 | 軸が無限に長いテープ上を移動し、情報を読み込み、メモリに記憶、書き込むモデル。計算機の原理構造を数学的に定義した計算模型。 | ある論理式が回答可能かを事前判別する方法は‘原理的に無い’と提示。 アロンゾ チャーチが、アルゴリズム |
1943年 | 量子電磁力学 | 朝永振一郎 | 量子 | 初期の量子論では全体で一つの時間だったが、場の量子論では、それぞれに違う時間軸を割りふった | これにより量子電磁力学での因果律が破れていた問題を回避。 |
1948年 | トランジスタを発明 | ウィリアム ショックレー ウォルター ブラッテン ジョン バーディーン | 技術 | ベル研究所で真空管に代わる増幅素子の開発を指示され、点接触型と接合型トランジスタを研究開発。 | 湯川秀樹が量子の最小単位が体積 0の点でない一定領域な非局所場の理論を提示。空 後にループ量子重力理論へ。 |
1964年 | クオークモデルの提唱 | マレー ゲルマン、ジョージ ツヴァイク、ユヴァル ネーマン | 量子 | 各独自にハドロン(複合粒子) 内部の素粒子構造としてクォーク模型を提示。 | 当年、BASIC言語のプログラムを初実行。 ピーター ウェア ヒッグスがヒッグス機構 |
1996年 | 初のクローン羊、ド | ロスリン研究所 | 医学 | スコットランドで初のクローン哺乳類、羊のド | AppleがNeXTを買収し、Steve Jobsが |
2012年 | 不確定性原理の破れの補正を加えた“小澤の不等式”を実験で実証 | 小澤正直 | 量子 | 2003年発表の小澤の不等式での不確定性原理の破れを実証。 | 元々の位置の観測誤差と運動の乱れ、プランク定数の3要素に、位置と運動の量子ゆらぎを追 |
・年・ | 内 容 | 人 名 | タグ | 解 説 | 補 足、 MEMO |
・量子力学関係の、年表や解説の参考、出典ソースです。
・数学、情報史関係の、年表や解説の参考、出典ソースです。